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last up date
2006/06/07-14:04:52
寺院紹介/fp

壽福山 東圓寺

住職:松山 宗永

【本 尊】  東方出世薬師瑠璃光如来
【開創年代】 不明
【開 山】  陽外秀播大和尚
【開 基】  春翁祖陽和尚

【由 緒】
 東円寺の草創がいつごろか、誰の手によって成されたかは明らかでない。過去帳の最初は寛永5年(1628)から記述があり、当寺中興開基春翁和尚の示寂が寛永11年(1634)となっており、草創は寛永年間と想像できる。春翁和尚を「前径12世」とか「中興開基」と伝えることからしても、以前から寺の存在があったものと考えられる。
 寿福山東円寺と命名した由来は、薬師如来の誓願である。「福徳円満、寿命長久、東方瑠璃光」という言葉から付けられたものと伝えられ
ている。
 本尊に祀る薬師瑠璃光如来は、嵯峨天皇の弘仁5年(815)に伝教大師(天台開祖最澄)自作の伝承の銘が印されている。木像は、右手を上げて施与印を結び、左手を膝上に仰向けて薬壷を乗せている。
 造像様式は、坐像・檜材・一木寄木造・彫眼像で、面貌は円満に、胸部以下はやや扁平の感じがある。衣文の彫りは浅く、膝も低くなり、藤原時代独自の彫刻手法である。