法語の手引書
◆偈頌の平仄・韻における基本原則
【一三五不論】
七言絶句の7文字中、一文字目、三文字目及び五文字目の平仄は問わないという原則です。
では、前項で記載した平仄式の5文字は、どうして全てが×になっていないのでしょうか・・
この一三五不論をそのまま適用すると平仄式は次のようになるはずです。
(平起式の場合)
それは、次項の「禁止次項」にも記載してありますが、「下三連不許」の規則があるからです。
「下三連不許」とは、下の三文字に連続して平字あるいは仄字ばかりを使用することを許さないことです。
上の平起式であれば、起句、結句の下2文字は「○○」と定められており、転句は「●●」と定められています。
例えば、起句で5文字目を「○」としてしまうと下3文字が「○○○」となってしまうから、これはできません。
結果、5文字目の平仄を問わないというのは、平起式では、「承句」のみ、仄起式では「起句」「結句」となります。