法語の手引書
◆偈頌の平仄・韻における基本原則
【通韻】
通韻の分類内であれば、他の韻で押韻してもよいとする規則です。
通常、平字の同一の韻を使用(押韻)するのが原則というのは前述のとおりですが、韻は全ての漢字に均等に振り分けられているわけではなく、韻によって漢字の数はそれぞれ違います。
韻によっては、使用できる漢字が少ないものがありますから、その中の漢字しかしか使えないとなると、作詩的に困難になる場合があります。
そこで、平字の韻を各分類に分け、その分類内であれば、互いに他の韻で押韻してもよいとするのが通韻です。
◆通韻の分類◆ |
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一東・二冬・三江 |
四支・五微 |
六魚・七虞 |
八斉・九佳・十灰 |
十一真・十二文・十三元・十四寒・十五刪・一先 |
二蕭・三肴・四豪 |
五歌・六麻 |
七陽 |
八庚・九青・十蒸 |
十一尤 |
十二侵・十三覃・十四塩・十五咸 |
但し、これは例外的に使用してもよいとされており、特に起句以外には使用しない方がよいとする説もあります。